ラーメン屋の内装工事をメリットについて

日本全国のラーメン屋は3万2000店を超えたといわれます。全国がラーメン激戦区となった今、他店と差をつけてお客様に来店してもらうためにはラーメンだけではなく内装にもこだわる必要があります。しかし、ただ内装を整えるだけでは集客することはできません。お店のコンセプトやラーメンのイメージに合わせた内装づくりをしましょう。この記事ではラーメン屋を開業したい人に向けて「内装のデザインのコツ」と「工事前にチェックするポイント」から「工事費用を安くする方法」まで詳しく解説していきます。

ラーメン屋の内装デザインのコツとは

ラーメン屋

内装デザインにこだわることで他店に差をつけ集客力を上げられます。しかし、素人がやみくもにやって上手くいくものではありません。ポイントは「独自性」と「清潔感」です。

ここでは、このポイントをふまえた内装デザインのコツを5つ紹介いたします。

カウンターの素材にこだわる

カウンターは主役のラーメンを輝かせる名脇役です。写真に映る機会が多く、お店の雰囲気が出やすい部分なのでお店のコンセプトにあった素材選びが大切になります。よく見かけるのは木目のカウンターです。木目のカウンターはラーメンの温かさが伝わり優しい雰囲気になります。高単価ラーメン店では黒く艶のある素材でできたカウンターで高級感を演出しています。テーブル席がある場合は使用する素材を同じものにするのがおすすめです。美味しいラーメンをより美味しそうにみせるために素材選びは慎重に行いましょう。

壁で遮られていないオープンキッチンがおすすめ

多くのラーメン屋が採用しているオープンキッチンにはいくつかメリットがあります。まず、壁で厨房と客席が遮られていないので10坪ほどの小さな店舗でも広く見せられます。圧迫感がある場所では落ち着いて食事が出来ないので広く見せる工夫が必要です。オープンキッチンにすると調理の過程をお客様に見てもらえることもメリットの一つになります。お客様は自分が食べるものができあがっていく様子をライブで見て安心と楽しさを感じられます。衛生への配慮やスタッフの教育がより重要になりますが、しっかり管理された店だと信頼を得ることもできます。お客様との距離が近いため親近感を抱いてもらいやすいだけでなく料理の提供もスピーディーに行えます。

壁や天井は汚れが目立たない色味がおすすめ

油っぽくて小汚い昔ながらのラーメン屋がだんだん減少しています。これは近年、ラーメン屋にも女性のお客様が増え「清潔感」が求められるようになったからです。ラーメン屋は調味料や調理中に舞った油でとても汚れやすい環境です。清潔感を出すためには日々の掃除が1番大事になってきます。しかし、壁や天井の掃除には手間がかかりすぎるため毎日するわけにはいきません。少しでも清潔感を出すために壁や天井を汚れても目立ちづらい黒や濃いグレーにするのがおすすめです。

床材は防水制に優れた素材を使う

ラーメン屋の床は油やスープでベタベタと汚れやすいものです。特に厨房では麺のゆで汁や油で汚れるため防水性のある床材だと掃除が楽になります。ラーメン屋の厨房には防水性、耐熱性のあるウレタン樹脂系素材がおすすめです。ウレタン樹脂系の床材は食品工場やホテル、飲食店でよく採用されています。別の素材にしたい時は凹凸が少なく掃除が簡単にできるものが良いです。床材を選ぶときの注意点は営業許可が取れる床材かを管轄の保健所にあらかじめ確認することです。床材の選択を間違うと最悪、営業許可が降りないことがあり、スタッフやお客様にケガをさせてしまう可能性もあります。

SNS映えする内装を意識する

現在SNSでラーメンと検索するとラーメン単体の写真ばかりが並んでいる状態です。そんな中、内装の写真を載せてもらえると集客面で有利になります。なぜなら、女性や若い世代はラーメンだけではなく「空間」でラーメン屋選びをする人が多く、お店の雰囲気が分かった方が選ばれやすいからです。SNS映えするラーメン屋はまだ少ないため差別化がはかれます。ターゲットを女性やSNSをよく使う世代にする場合は映えを意識するといいでしょう。

内装工事前にチェックするポイント

ラーメン屋

内装のデザイン・設計ができたら工事が始まりますが、その前に確認しておくべき点がいくつかあります。工事が終了してから後悔しないためにも、この3つのポイントは必ずチェックするようにしましょう。

ガスの使用容量を確認する

ガスの使用容量には上限があります。ラーメン屋ではスープを温めたり、麺を茹でたりと多くのガスを使うので容量が少ないと不便です。使用容量の上限を迎えガスが使えなくなると料理が提供できず売上を逃すことになりかねません。設計の段階で、営業計画に合った容量になっているか必ず確認しましょう。

回転率を重視したでサイン&レイアウト

スピーディーな提供はラーメンの完成度、お客さまの満足度につながります。そして、店の売上にもつながってきます。客単価の低いラーメン屋で売上を上げるためには回転率を意識することが大切です。回転率が上がりやすい効率のいいレイアウトになっているか確認しましょう。

たとえば、

オープンキッチンの採用

客席を1坪あたり2席の配置

レジは退店しやすいように入口付近に設置

こういった工夫で回転率を上げられます。

回転率を重視するとき、テーブル席の設置には注意が必要です。1坪あたりの席数が少なくなるので、テーブル席は居心地が良いため長居されてしまう危険があります。テーブル席導入は慎重に考えましょう。

納得がいくまで業者と費用の打ち合わせをする

不安や不明瞭な点を残さないようにすることが大切です。費用についての認識の違いは後々大きなトラブルになります。特に、工事中に追加工事が必要になった場合の流れや費用の請求について明確にしておきましょう。メールなどの文面で打ち合わせ内容を記録・共有しておくと業者側が勝手なことをしづらくなるのでおすすめです。

内装工事費を安くする方法

ラーメン屋開業には沢山の費用がかかります。そのため、内装工事でも安く抑えられるものは抑えたほうがいいでしょう。ここでは、内装工事費を安くする3つの方法を紹介いたします。

複数業者から見積もりを取る

複数業者から見積もりを取る「相見積もり」をしましょう。その時のポイントは、各業者に相見積もりをすると知らせることです。競争原理を働かせることで他社より少しでも安くするために採算が取れる最低限の値段で提案してもらえる可能性があります。相見積もりを嫌がったり、させない動きをする業者は要注意です。

居抜き物件を利用する

前に入っていた店舗の内装や設備が残ったままの物件を「居抜き物件」と言います。ラーメン屋だった居抜き物件を利用することで、大幅なコストカットが可能です。メンテナンスや少しの追加工事だけでいいので工事期間を短縮できるのも魅力的です。前の店舗と印象を変えたいと思ったら壁や床の色を変えるといいでしょう。

厨房設備は中古のものを活用する

業務用厨房器具はリサイクルショップやネットオークション、フリマアプリで中古品が購入できます。ラーメン業界は競争が激しいため短期間で廃業する店も多いので、うまくいけば新品同様のものが手に入ることもあります。できれば動作確認や状態を確認してから保証のがついているものを購入しましょう。古い機械の場合、製造元が廃業して修理できないものもあるので注意が必要です。

まとめ

ラーメン屋

この記事ではラーメン屋の内装デザインについて解説してきました。内装デザインは他店との差別化をしやすい部分です。リピートしたいと思ってもらうためには「独自性」と「清潔感」が必要になってきます。内装工事には沢山の費用がかかりますが集客力を上げられるメリットがあります。開業が決まったら相見積もりをして信頼できる業者に依頼しましょう。